春の雪 私の2週間のお天気

穏やかに4月がはじまったと思ったら、桜の上に雪が降る。 今年の春は、めまぐるしい。

新しい場所にきて、2週間がたった。 4月に入ってからの私の情緒は色々でなんだか心がいそがしかったと振り返っている。

張り切ったり、アドレナリン多めだったり 落ち込んだり、不安になったり 嬉しくて大喜びしたり だんだん怒りが出てきたり それをパワーに腹をくくったり また不安になったり それからまた立ち直ったり

それは今思うとこの春のおかしなお天気のようで、天気に左右されて浮き沈んでいたのか、逆にまさか私の心が天気に表れたのか、まさかまさかなんて今、穏やかな休日にゴロゴロしている。

まったくほんと調子がいい。一日ごとのご機嫌の振り幅よ。 2週間であれこれ浮き沈んで巡ってそんな自分をどこか笑えている。

この心の変化をひとつずつふつーに感じれたことが嬉しかった。不安や怒りや喜びやもやもやまで。 無理くり消さずに。 1日の終わりに、今こういう気持ちです。とただ思う。 今日の天気は雨ね。とか、晴れたなぁ。 とかとおんなじに。

それをそのまま感じていいと思っている自分を知ったことが喜びだった。

雨も晴れも、春夏秋冬も、朝昼晩も、どれにも良いも悪いもないように。 ただ雨で、ただ晴れで、春で夏で秋で冬。 朝で昼で、そして夜なのだ。

好きや嫌い、得意や苦手はある。 でも、ヨイとワルイとは違う。

私の中のひとつひとつの感情もきっとそう。 そう思っている。

それは喜びなのだった。 それはたぶん二つの種類の喜びで、言葉でうまく言えるかな。

悲しいも、寂しいも、くっそー!も、ただ、それであって。 なんだか時間差で、いや、同時に? 喜びでもあるのだった。 だってうれしいが、たのしいが、やったー!が浮き上がるのだ。

浮かび上がる。

環境が変わったことで、これまでの場所への感謝が浮き上がる。大切なものが浮き上がる。それを失った悲しみかと思ったら、同時にそれがある喜びか浮き上がる。 嫌悪感を覚えたら、同時に自分の好きや心地よいものが浮き上がる。それを求める心が浮き上がる。

私が苦手だった悲しみを伴う感情も、その湧き出た瞬間にふたをせずにふつうに見てみると、いつのまにか私の前を流れていった。 ある、あるあるけど変化していく。

朝が来て、夜がくる。 雨が降るとお天気がうれしくて、お天気が続くと雨を恋しく思うように。 どちらかがあるから、どちらかが浮かび上がる。 夜なのにいやこれは朝だなんてと思い込もうとしたり、雨なのに私には降ってませんからなんて言っていたら、何にも見えない。 夜の美しさも朝の空気も、雨の癒しも晴れの喜びもどちらも沈めているってことだ。それはなんとももったいない。

どれにもふたをしなくていいんだね。

そのときのただ変化していくそれが、わかった。それがもう一つの喜び。 悲しみもまえより悲しめる。おこりたいとき、くっそー!と思える。どこか安心してる。 1秒ごとに変わっていく心境を許す。くっそーと思ってもいいって、思ってることが自分の中での安心になった。

私はおこる人が嫌いだった。 でも、今はおこる人を見るとそれに時々傷ついたり共感はできないこともあるけど、それ!それそれそれ!!そうか!と思うことがあって、あなたは、そうなんだね、そうなんだね!って。今、怒りを感じているんだね!って、内容じゃなくてそっちに共感してしまうことがある。 意見の相違があるのに、どこか感動している不思議がある。喜びも悲しみも同じく。

その表現の仕方は、やはりひとそれぞれのセンスがあるけど、鮮度よく表現できる人はほんとに素直でかわいらしく気持ちがいい。

私は漬けタイプだった。鮮度の悪さを醤油でごまかす。(たとえが微妙。漬けはうまいし醤油は最高だ)笑

でも、だんだん苦手だった感情を、苦手だけど見てみるよとりあえず、と思えるようになっていった。うまれてここにあることは消せないもんね、しょうがないか。と。 半分諦めでもある。ころころ変化する自分を許せるようになってきたみたい。 自分をどんな聖者だと思っていたのだろうか。 36年も生きていたら知っている。自分のあれこれ、あんなことやこんなこと、もう隠せなくなってるということ。自分に。 そして知っている。まだまだまだまだ自分でも知らない自分がいるだろうということ。

なんてこった。 漬けもよし、刺身もよしのそれもふくめて。 反省や後悔だってしながら、同時におもしろがりながら、それを経過としての今と、今を経過としてのじぶんを楽しんでみたいと思うのであった。

一日を終えるとき、素直な気持ちでこころをみつめて、夜を眠る。 朝起きたら新しい一日の始まりで、いい顔でおはようをするのだ(^^)

新しい環境に身を置くことでわかってくる自分自身についてと、4月おつかれさま。お天気とこころにいいも悪いもないのお話。

2019.4.15